もう計画倒れしない!大学受験の勉強計画の立て方

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大学受験に必要な勉強量は、「高校3年間で学ぶには、あまりにも多すぎる」といわれています。
そんな膨大な量をがむしゃらに勉強しようとしても、受験までの時間は限られています。
そこで必要となるのは、受験までの勉強計画。
勉強計画は「あったらいい」ではなく、「なくてはならない」ものです。
とはいえ
- 「そんなことは分かるけど、どうやって立てたらいいかわからない…」
- 「計画立てたことはあるけど、すぐに計画倒れになって…」
と悩む高校生もいることでしょう。
というわけで今回は、「大学受験のための”計画倒れしない”計画の立て方」を解説します。
計画の立て方のおおまかな流れは、
- 各科目の時間配分をざっくり決める
- 今のレベルから目標レベルまでに必要な教材を選ぶ
- 全体計画を立てる
- 3ヶ月計画をつくる
- 週間計画に落とし込む
となります。
それでは詳しく解説していきます。
Contents
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ステップ1:各科目の時間配分をざっくり決める
残り時間の使い方をざっくりと考えよう!
計画を立てる前に、「自分に残された時間がどれくらいなのか」をハッキリとしておきましょう。
さっそく数えてみてください。
受験本番まで、
残り何週間ありますか?
「残り日数」でもなく「残り月数」でもなく、「残り週数」です。
今回は例として「残り50週間(=約1年間)」だったとします。
国立大学を受験するなら、
- 英語
- 数学
- 国語
- 理科
- 社会
- 理科or社会
の計6科目の合計点を、50週間で上げなければなりません。
単純計算すると、
50週間÷6科目=8週間(あまり2週間)
となり、1科目あたり約8週間となります。
あまった2週間は英数に分配して、
- 英語:9週間
- 数学:9週間
- 国語:8週間
- 理科:8週間
- 社会:8週間
- 理科or社会:8週間
となりますね。
科目ごとに微調整を行う
ここでたとえば、「英語と数学の配点が大きいから、英数をそれぞれ15週間くらいやりたい」と思ったのなら、
- 英語:15週間(+6週間)
- 数学:15週間(+6週間)
- 国語:8週間
- 理科:8週間
- 社会:8週間
- 理科or社会:8週間
となりますが、このままではいけませんね。
英語で6週間、数学で6週間を追加しているので、全体の週数の合計「50週間」を大幅にオーバーしています。
この上乗せした「6週間+6週間=12週間」をどこかで相殺しないと。
オーバーした12週間を、他の4科目で相殺してみると
- 英語:15週間(+6週間)
- 数学:15週間(+6週間)
- 国語:5週間(ー3週間)
- 理科:5週間(ー3週間)
- 社会:5週間(ー3週間)
- 理科or社会:5週間(ー3週間)
という感じになります。
「理科or社会は超ニガテで、勉強してもそれほど取れる気がしない」
「もっと国語に時間をかけたい」
と思ったのなら、
- 英語:15週間(+6週間)
- 数学:15週間(+6週間)
- 国語:7週間(ー3週間+2週間)
- 理科:5週間(ー3週間)
- 社会:5週間(ー3週間)
- 理科or社会:3週間(ー5週間ー2週間)
とさらに調整しても構わないでしょう。
配点戦略次第で「1科目捨てる」という戦略も取れる
実際、ボクの塾では「高3の夏から国立大学を目指す」という生徒には、最初から「1科目捨てる」という戦略を取るようオススメしています。
この辺については『配点戦略』というものが関わってきます。
配点戦略については以下の動画で詳しく解説しているので、興味があればご覧ください。
- 本番までの残り週数を数える
- 残り週数を必要科目数で割って、平均の時間配分を算出する
- 科目の特性や配点戦略に合わせて、科目ごとの時間配分を調整する
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ステップ2:今のレベルから目標レベルまでに必要な教材を選ぶ
教材選びは先生の協力が必須!
それぞれの科目にかける時間がざっくり決まったら、
- 今のレベルから
- 目標レベルまでに必要な教材
を選んでいきましょう。
大事なことなのでもう一度いいます。
今のレベルから、
目標レベルまでに必要な教材
を選ぶんです。
「今のレベル」と「目標レベル」の両方を意識すること
今の偏差値が50で、偏差値60の大学を目指している場合。
いきなり偏差値60相当の問題集に手を出しても、まともな成果は見込めませんよね。
「今のレベル」に見合った教材からスタートしないとならないんです。
今のレベルに合わせて教材を選んだとしても。
たとえば
- 偏差値50レベルの教材
- 偏差値51レベルの教材
- 偏差値52レベルの教材
- ・・・
- 偏差値60レベルの教材
というように、あまりにも細かくレベルを分けて教材を選んでしまっては、「目標レベル」に到達するまでに時間が足りなくなることも考えられます。
上の項目で話したことを思い出してください。
- 英語:15週間
- 数学:15週間
- 国語:7週間
- 理科:5週間
- 社会:5週間
- 理科or社会:3週間
とざっくり時間配分の例をつくりましたね。
この時間配分の中で、「今のレベル」と「目標レベル」のギャップをうまく埋めるような教材を、「絶妙に選定」しなければならないのです。
言ってしまえば、「今のレベルから目標レベルに到達するための、最短ルート」を作り上げるようなもの。
これを高校生がひとりでやり切るには、かなり無謀なことといえます。
教材選びの際は、学校や塾の先生といった「勉強のエキスパート」に協力をお願いしてみましょう。
- 「今のレベル」と「目標レベル」の両方を意識する
- 「今のレベル」と「目標レベル」のギャップを埋めるための最短ルートを作る
- 学校や塾の先生を全力で頼る
ステップ3:全体計画を立てる
本番までの全体像を客観的に捉えよう!
教材選びが終わったら、
- 現在から
- 受験本番まで
の全体計画を立てます。
全体計画の主な目的は、「どの教材を、いつ頃やってるのが理想的なのか」を客観的に把握することです。
ギチギチとした細かなスケジュールを立てる必要はありません。
- この教材は3月中旬からはじめて、4月中旬に終わらせる
- こっちの教材は夏休みに一気に終わらせる
- 単語帳は5月~6月の2ヶ月間、毎日開く
というふうに、ざっくりと教材の使用時期だけ決めていきましょう。
- 全体計画の目的は「どの教材を、いつ頃やってるのが理想的なのか」を客観的に把握すること
- 教材の使用時期をざっくりと決める
ステップ4:3ヶ月計画をつくる
長期計画を短期計画に落とし込むためのクッション!
全体計画は、これからの勉強計画の全体像をつかむための「長期計画」。
会社経営でいえば、「来年の春に新しい店舗をオープンする」というレベルの計画です。
「来年の春に新しい店舗をオープンするぞー!」と燃え上がっているだけでは、実際に店舗はオープンできませんよね。
実際にオープンするための「具体的な流れ」をイメージし、浮かび上がる「課題」への「対策」を立てることが必要です。
ずばり、長期計画をこなしていくための「中期計画」です。
受験勉強における「中期計画」は、「3ヶ月程度の計画」だと思ってください。
全体計画を見ながら
- 3ヶ月間、どのように教材を進めるのか
- それぞれの教材をどのように使っていくのか
- それぞれの教材の目的は何なのか
を、計画用紙やスケジュール帳に書き込んでいきましょう。
ステップ5:週間計画に落とし込む
日々の勉強の基盤となるのは、この「週間計画」です!
最後に、具体的に行動するための「短期計画」を立てます。
受験勉強における「短期計画」は、1週間の「週間計画」がちょうどいいです。
毎週、曜日を固定して「明日からの週間計画」を立てる時間をつくりましょう。
週間計画を立てる際には、
- 何の教材を、
- どれくらいするのか
できる限り具体的に書き込んでください。
特に「どれくらいするのか」は超重要。
「月曜日は青チャートをする」という計画はNGです。
「月曜日は青チャートの例題100~例題105をする」というように、具体的なページ数・問題番号まで書き込むように。
計画用紙・スケジュール帳を見た瞬間に、「今日はこのページからスタートするんだな」というのが分かるようにしましょう。
60%の力で達成できる計画を
多くの場合、週間計画を立てているときは、非常にモチベーションが高くなります。
そのモチベーションの高さゆえ、ついつい「全力を出したら達成できる週間計画」を立ててしまうことも珍しくありません。
ところが「全力を出したら達成できる週間計画」は、ほぼ間違いなく達成できず終いになります。
そもそも人間のモチベーションは長続きしません。
毎日全力を出し続けられる人なんて滅多にいないのです。
だからこそ週間計画は「60%程度の力で達成できるもの」を意識して立てましょう。
予備日を設ける
どれだけ入念に計画を立てたとしても、日々の生活には数多くの不測の事態が起こります。
突然風邪をひくかもしれませんし、急遽遊びに行く予定が入るかもしれません。
思ったよりも教材の進むペースが遅く、計画通りに教材が進まない日もあるでしょう。
そういった不測の事態に備えて、週間計画には「予備日」を設けるようにしてください。
予備日とは文字通り、「計画が遅れたとき、遅れを取り戻すための予備の日」のことです。
たとえば
- 月~土曜は教材をガッツリ進める
- 日曜は単語帳だけする
というように、1週間のうち1日は「軽めの計画」にします。
そうすれば、月~土曜で教材が進まなかった日があっても、日曜を使って一気に取り戻すことができます。
計画は崩れるものです。
どんなに完璧だと思っても、どんなにやる気があったとしても、人間の性質上「計画は崩れて当たり前」なのです。
だったら最初から「計画は崩れるもの」と見越したうえで、それをカバーするための戦略を用意しておけばいい。
そうすれば「計画が崩れること」すらも「計画のうち」になります。
- 何を、どれくらいするのか、具体的に書く
- 60%の力で達成できる計画を立てる
- 予備日を設ける
最後に
最後に今回の要点をまとめておきます!
- 各科目の時間配分をざっくり決める
- 今のレベルから目標レベルまでに必要な教材を選ぶ
- 全体計画を立てる
- 3ヶ月計画をつくる
- 週間計画に落とし込む
- 本番までの残り週数を数える
- 残り週数を必要科目数で割って、平均の時間配分を算出する
- 科目の特性や配点戦略に合わせて、科目ごとの時間配分を調整する
- 「今のレベル」と「目標レベル」の両方を意識する
- 「今のレベル」と「目標レベル」のギャップを埋めるための最短ルートを作る
- 学校や塾の先生を全力で頼る
- 全体計画の目的は「どの教材を、いつ頃やってるのが理想的なのか」を客観的に把握すること
- 教材の使用時期をざっくりと決める
- 3ヶ月間、どのように教材を進めるのか
- それぞれの教材をどのように使っていくのか
- それぞれの教材の目的は何なのか
- 何を、どれくらいするのか、具体的に書く
- 60%の力で達成できる計画を立てる
- 予備日を設ける